中也・東京転々
中原中也は、どんな所を歩いたか、
どこの街を歩いたのか、
と気にしながら、調べてみても、
そうやすやすと分かるわけもなく……
かわりにといってよいのか
住居を転々としていたことが見えてきます。
長谷川泰子とともに上京した1925年(大正14年)から
短い生涯を終える1937年、昭和12年までの間に
手元にある「新潮日本文学アルバム」の略年譜でたどるだけで
早稲田鶴巻町
早稲田戸塚町
中野西町
中野上町
中野西町
高井戸町下高井戸
渋谷町神山
北豊島郡長崎町
高井戸町中高井戸
代々木山谷
千駄ヶ谷872
千駄ヶ谷874
馬込町北千束
四谷区花園町
市谷谷町
神奈川県鎌倉町扇が谷
といった具合です。
上京した1925年は中也18歳
結核性脳膜炎で死去する1937年は30歳
その12年の間のことです。
2008年現在の住宅事情とは異なるとはいえ、
引越しのこの頻度に驚かされます。
歩く詩人は、住居を転々と変える人でもありました。
« 歩く詩人/中原中也 | トップページ | 詩人の永い午後 »
「0001はじめての中原中也」カテゴリの記事
- <再読>時こそ今は……/彼女の時の時(2011.06.13)
- <再読>生ひ立ちの歌/雪で綴るマイ・ヒストリー(2011.06.12)
- <再読>雪の宵/ひとり酒(2011.06.11)
- <再読>修羅街輓歌/あばよ!外面(そとづら)だけの君たち(2011.06.10)
- <再読> 秋/黄色い蝶の行方(2011.06.09)
コメント