在りし日の歌アウトライン
詩集「在りし日の歌」は
「在りし日の歌」42篇
「永訣の朝」16篇
合計で58篇で構成されています。
一つひとつの作品を読み進んでいく前に
パラパラと作品に触れてみながら
全体を展望しておきましょう
次に記すのは
全作品のタイトルです。
いくつか
記憶にある詩が見つかるでしょうか
◇
<在りし日の歌>
含羞(はぢらひ)
――在りし日の歌――
むなしさ
夜更の雨
早春の風
月
青い瞳
1 夏の朝
2 冬の朝
三歳の記憶
六月の雨
雨の日
春
春の日の歌
夏の夜
幼獣の歌
この小児
冬の日の記憶
秋の日
冷たい夜
冬の明け方
老いたる者をして
――「空しき秋」第十二
湖上
冬の夜
秋の消息
骨
秋日狂乱
朝鮮女
夏の夜に覚めてみた夢
春と赤ン坊
雲雀
初夏の夜
北の海
頑是ない歌
閑寂
お道化うた
思ひ出
残暑
除夜の鐘
雪の賦
わが半生
独身者
春宵感懐
曇天
蜻蛉に寄す
<永訣の秋>
ゆきてかへらぬ
――京都――
一つのメルヘン
幻影
あばずれ女の亭主が歌つた
言葉なき歌
月夜の浜辺
また来ん春……
月の光 その一
月の光 その二
村の時計
或る男の肖像
冬の長門峡
米 子
正 午
丸ビル風景
春日狂想
蛙声
<後記>
◇
<在りし日の歌>で
一度は読んだことのありそうな作品は
ポッカリ月が出ましたら、
舟を浮べて出掛けませう。
「湖上」
ホラホラ、これが僕の骨だ、
「骨」
海にゐるのは、
あれは人魚ではないのです。
「北の海」
思へば遠く来たもんだ
「頑是ない歌」
除夜の鐘は暗い遠いい空で鳴る。
「除夜の鐘」
雪が降るとこのわたくしには、人生が、
かなしくもうつくしいものに――
憂愁にみちたものに、思へるのであつた。
「雪の賦」
ある朝 僕は 空の 中に、
黒い 旗が はためくを 見た。
「曇天」
<永訣の秋>で
どこかで読んだような感じがする作品は
僕は此の世の果てにゐた。
「ゆきてかへらぬ
――京都――」
秋の夜は、はるかの彼方《かなた》に、
小石ばかりの、河原があつて、
それに陽は、さらさらと
さらさらと射してゐるのでありました。
「一つのメルヘン」
月夜の晩に、ボタンが一つ
波打際に、落ちてゐた。
「月夜の浜辺」
また来ん春と人は云ふ
しかし私は辛いのだ
春が来たつて何になろ
あの子が返つて来るぢやない
「また来ん春……」
長門峡に、水は流れてありにけり。
寒い寒い日なりき。
「冬の長門峡」
あゝ十二時のサイレンだ、サイレンだサイレンだ
ぞろぞろぞろぞろ出てくるわ、出てくるわ出てくるわ
「正午
丸ビル風景」
愛するものが死んだ時には、
自殺しなけあなりません。
「春日狂想」
こんなものでしょうか。
はやく、じっくり読みたくなってきますね。
パラパラっと見ただけで。
« 「在りし日」について | トップページ | 「在りし日」について2/文也が死んだ日 »
「0001はじめての中原中也」カテゴリの記事
- <再読>時こそ今は……/彼女の時の時(2011.06.13)
- <再読>生ひ立ちの歌/雪で綴るマイ・ヒストリー(2011.06.12)
- <再読>雪の宵/ひとり酒(2011.06.11)
- <再読>修羅街輓歌/あばよ!外面(そとづら)だけの君たち(2011.06.10)
- <再読> 秋/黄色い蝶の行方(2011.06.09)
コメント