中原中也賞に高3の文月悠光さん 最年少受賞
(asahi.comより転載します)
新鮮な感覚を備えた優れた現代詩の詩集に贈られる第15回中原中也賞に、札幌市の高校3年生、文月悠光(ふづき・ゆみ)さん(18)=本名非公表=の「適切な世界の適切ならざる私」が選ばれた。第1回の受賞者の豊原清明さんと並んで最年少の受賞者という。同賞は中也の出身地の山口市が主催し、13日、同市で選考会が開かれた。
受賞作は、文月さんが14~17歳に書きためた詩集。このうち「落花水(らっかすい)」では「透明なストローを通して美術室に響く/“スー、スー”という私の呼吸音。/語りかけても返事がないのなら/こうして息で呼びかけてみよう。」などとつづられている。選考委員は現代詩作家の荒川洋治さん、梅光学院大学特任教授の北川透さん、作家の高橋源一郎さんら6人で、「とても素直な感じ。誰が読んでも親しめる広がりを持った世界を作っている」と高く評価した。
文月さんは「中也は真っ先に触れた詩人の一人で、その名を冠した賞をいただけるのは喜び。これからいろんな人と出会い、作品を模索していきたい」と話した。
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