カテゴリー

2023年11月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30    
無料ブログはココログ

« ダダ詩「ノート1924」の世界<31> (女) | トップページ | ダダ詩「ノート1924」の世界<33> (ダダイストが大砲だのに) »

2011年4月17日 (日)

ダダ詩「ノート1924」の世界<32> (頁 頁 頁)

時には口論になり
立派な男ならたんまりいますわ、と
啖呵をきられた揚句
女に出て行かれてしまって
やや反省の気分になっている詩人は

歴史、習慣、社会意識……といった
詩人にしてみれば世俗の
名誉欲を批判することによって
名誉を得ることもある
転倒した世界を思いやり

戻ってくるのは
「認識以前」でした
その徹底でした

認識以後
とりわけ19世紀以降
人々の土台になるのは
いつも性欲もしくは性欲みたいなものでした
その上にすべての価値は築かれて
ものは言われました

○××× ○××× ○×××
飴に皮があるとでも言うんですかってな調子で
飴ばかり
皮のない飴が求められる世界です

女よ
だからさ
ダダイストを愛せよ

ダダイストは
あくまでも
認識以前を徹底しますぞ。

詩人の言う徹底とは
追求である以上に
実践でした

実践とは
詩でした。

 *
(頁 頁 頁)

頁 頁 頁
歴史と習慣と社界意識
名誉欲をくさして
名誉を得た男もありました

認識以前の徹定

土台は何時も性慾みたいなもの
上に築れたものゝ価値
十九世紀は土台だけをみて物言ひました

○××× ○××× ○×××
飴に皮がありますかい
女よ
ダダイストを愛せよ

(角川ソフィア文庫「中原中也全詩集」より)

Senpuki04
にほんブログ村:「詩集・句集」人気ランキングページへ
(↑ランキング参加中。ポチっとしてくれたらうれしいです。)

 

« ダダ詩「ノート1924」の世界<31> (女) | トップページ | ダダ詩「ノート1924」の世界<33> (ダダイストが大砲だのに) »

0011中原中也のダダイズム詩」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: ダダ詩「ノート1924」の世界<32> (頁 頁 頁):

« ダダ詩「ノート1924」の世界<31> (女) | トップページ | ダダ詩「ノート1924」の世界<33> (ダダイストが大砲だのに) »