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2013年3月26日 (火)

ひとくちメモ・中原中也の詩に出てくる「人名・地名」21・まとめ15

(前回からつづく)

中原中也の詩に現われる日本人を見ています。

【松井須磨子】(まつい すまこ)といえば、なんといっても「カチューシャの唄」を歌った女優として有名です。1913年(大正2年)、劇作家・詩人島村抱月とともに芸術座を旗揚げ、トルストイの「復活」翻案劇の中で「カチューシャの唄」を歌ったところ大評判になり、以後、須磨子は劇以外の場所でもこれを歌い、レコードも出しました。妻子ある抱月との恋愛でも話題になっていましたが、抱月がスペイン風邪をこじらせて急逝した翌1919年、後を追って自殺したことが伝わっています。1886年(明治19年)生まれですから、30代半ばでの生涯でした。

松井須磨子は、「脱毛の秋 Etudes」第8連に登場します。その部分を読んでおきましょう。

   8
とある六月の夕(ゆうべ)、
石橋の上で岩に漂う夕陽を眺め、
橋の袂(たもと)の薬屋の壁に、
松井須磨子のビラが翻(ひるがえ)るのをみた。

――思えば、彼女はよく肥っていた
綿のようだった
多分今頃冥土(めいど)では、
石版刷屋の女房になっている。――さよなら。

【白秋】はむろん「北原白秋」のことです。1885年(明治18年)1月25日生まれ1942年(昭和17年)11月2日没。詩人であり童謡作家であり歌人でもありました。松井須磨子より1年早い生まれです。明治末から大正、昭和初期・中期に多方面で活躍し、終戦をむかえる前に亡くなりました。詩集「邪宗門」「思ひ出」「東京景物詩」「白金之独楽」「水墨集」「海豹と雲」など、歌集「桐の花」「雲母集(きららしゅう)」「白南風(しらはえ)」「黒檜(くろひ)」など、童謡集「からたちの花」「トンボの眼玉」を残しました。ほかにも、「松島音頭」、「ちゃっきり節」などの民謡や、童謡の多くは現在も歌い継がれています。国民的愛唱歌になっている童謡には、「雨降り」「ゆりかごのうた」「砂山」「からたちの花」「この道」「ペチカ」「あわて床屋」「待ちぼうけ」「城ヶ島の雨」などがあります。

萩原朔太郎が第1詩集「月に吠える」を出版して詩壇に衝撃を与えたのは大正6年ですが、この詩集の序文を白秋が書いて応援したのも有名なことです。中原中也は、やがて「四季」を通じて萩原朔太郎の知遇を得ることになりますが、白秋と会うことはありませんでした。

今回はここまで。

(つづく)

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