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2016年12月14日 (水)

新川和江・抒情の源流/「ブック・エンド」の恋歌「冬のふらぐめんと」より

 

 

第1詩集「睡り椅子」の世界へ飛んでいく前に

2016年現在の新川和江の最新詩集「ブック・エンド」に

立ち寄ってみましょう。

 

「ブック・エンド」は

2013年に発行されました。

 

 

詩誌や新聞などに発表された詩20篇が集められています。

 

巻末の初出一覧によれば

1999年の「空気入れ」を筆頭に

2006年の作が1篇

2007年の作が4篇

2008年の作が2篇

2009年の作が2篇

2010年の作が2篇

2011年の作が3篇

2012年の作が2篇

2013年の作が3篇(うち1篇は書きおろし)

――という内訳になります。

 

これら20篇が

3部に分けられて案内されていますが

分類の意図を詩人は明かしていません。

 

 

いずれも香気あふれる絶品が揃い

詩世界に分け入っていると

時を忘れる境地に入りますが

今回は

2008年発表の作品「冬のふらぐめんと」の一部を

読んでみましょう。

 

「冬のふらぐめんと」は

現代詩手帖の2008年1月号に発表された

4篇で構成される作品です。

 

そのうちの一つ。

 

 

陽射し

 

冬になると

地軸はこんな具合に

傾くのかしら

と上体を かしげてみる

 

陽射しが

居間の奥まで射しこんできて

ひとに坐って欲しかった椅子の

とうとう坐って貰えずじまいになった椅子の

猫脚の手前あたりで

ためらっている
 
(思潮社「ブック・エンド」より。)

 

 

詩人は

色々な系統の詩を書いてきましたが

愛を歌う詩の流れは

枯れることがありません。

 

一人で苺を食べる

詩人の姿が重なってきます。

 

 

途中ですが

今回はここまで。

 

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