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2016年12月27日 (火)

新川和江・抒情の源流/詩人の来歴・その8/エッセイ集(散文)

 

 

詩人には

詩のほかに幾つかのエッセイ集(散文)があり

こちらが達意の文章家の面目躍如(めんもくやくじょ)としているのは

無闇に難解な現代詩創作への自戒から来ているように思えてなりません。

 

新全集の自筆略年譜から

新聞・雑誌などへ寄せた単独・連続の寄稿と

単行エッセイ集をひろいました。

 

個々のエッセイに連続性はありませんが

詩人の創作歴の流れの

その時々の呼吸のようなものがうっすらと伝わってくるでしょうか。

 

【散文・エッセイ集】

 

1957

エッセイ「近ごろの流行歌」執筆 朝日新聞

 

1968

若い人向けの詩と散文集「わたしの愛は…」 新書館

 

1970

竹取物語の現代語訳 小学生の日本古典文学全集 学燈社

 

1972

エッセイ集「草いちご」 サンリオ出版

 

1978

エッセイ集「愛がひとつの林檎なら」 大和書房

 

1981

「半秒おくれて言語はやってくる」執筆 現代詩手帖

 

1983

エッセイ集「花嫁の財布」 文化出版局

毎日新聞・詩欄へ執筆

ラ・メール創刊のことば「女流詩の流れを輝く川に」執筆 朝日新聞

「麦とレモン」執筆 東京新聞

「私の一冊―“檳榔樹”について」執筆 東京新聞

「文学との出会い」6回執筆 新潟日報

 

1984

エッセイ「美と言葉」執筆4回 東京新聞

エッセイ「不易と流行」執筆 毎日新聞

 

1985

エッセイ「女・無手勝流の詩群」執筆 毎日新聞

 

1986

エッセイ集「朝ごとに生まれよ、私」 海竜社

 

1988

「アクセント・アクセント」執筆 月刊日本語

ラ・メール独立について執筆 日本経済新聞

深尾須磨子選詩集「マダム・Xの春」編・解説 小沢書店

 

1989

「高田敏子さんの詩」執筆 読売新聞

 

1991

井上靖追悼文「沙棗の林の中に」執筆 現代詩手帖3月号

 

1992

「不思議の国の言葉たち・女の詩」選詩と解説を一部担当 「女性セブン」(小学館)

 

1993

ラ・メール終刊の挨拶を執筆

 

1994

安西均追悼文「きさらぎに逝く」執筆 産経新聞

 

1995

永瀬清子追悼文を「詩学」「黄薔薇」に執筆 

茨木のり子に関するエッセイ「若い素敵ないとこたちのような…」 現代詩手帖「櫂」特集

エッセイ「吉原さんの笑顔」 吉原幸子詩集「発光」が第3回萩原朔太郎賞受賞、その図録に執筆

 

1996

エッセイ「私の写真館」執筆 正論

 

1999

エッセイ集「わたしは、此処」 花神社

 

(以上、花神社「新川和江全詩集」巻末「自筆略年譜」より。)

 


 
なお、全詩集以後に

「詩の履歴書―『いのち』の詩学」(2006年、思潮社)

「詩が生まれるとき」(2009年、みすず書房)

――の2冊の単行本が出版されています。

 

この2冊ともに

自作詩が誕生した経緯(いきさつ)や理由を

胃がいっぱいになるように

胸がいっぱいになるように

丁寧に丁寧に綴(つづ)ってくれていて

座右の必需本ですし
達意の文章が堪能(たんのう)できる

散文の名品ばかりが集まっています。
 

 

途中ですが

今回はここまで。

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