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2017年1月11日 (水)

中原中也が「四季」に寄せた詩/「冷たい夜」の心

 

「冷たい夜」は

「四季」1936年(昭和11年)2月号に発表されました。

 

「在りし日の歌」の17番詩です。

 

同年1月15日の日記に

「四季」へ発送と記されてあり

この日に制作されたものと推定されています。

 

 

冷たい夜

 

冬の夜に

私の心が悲しんでいる

悲しんでいる、わけもなく……

心は錆(さ)びて、紫色をしている。

 

丈夫な扉の向うに、

古い日は放心している。

丘の上では

棉(わた)の実が罅裂(はじ)ける。

 

此処(ここ)では薪(たきぎ)が燻(くすぶ)っている、

その煙は、自分自らを

知ってでもいるようにのぼる。

 

誘われるでもなく

覓(もと)めるでもなく、

私の心が燻る……

 

(「新編中原中也全集」第1巻・詩Ⅰより。新かなに変えてあります。編者。)

 

 

この詩は

前年(1935年)12月19日に

「四季」同人への加入を承諾してから

初めて発表した作品になります。

 

しばらくして

「四季」の会があり

その頃に「或る不思議なよろこびに」は書かれ

エピグラフに中也の「無題」から引用され

同じ頃、エピグラフにした詩行が「1936年手帳」に書き留められた、ということになります。

 

 

私の心が悲しんでいる

心は錆(さ)びて、紫色をしている。

古い日は放心している。

私の心が燻る……

と、
心は色々です。

 

私のこころ(心)の様子が

4-4-3-3の14行(ソネット)に

捉えられてけざやかですが

この心はいつものそれと異なるような。

 

悲しんでいて

悲しんでいるわけでもない

何か新しい感情を捉えているようで

新鮮です。
 


 

「或る不思議なよろこびに」の最終行、

僕の心に穴あけて 灼けた瞳が 燻ってゐた

――と繋がっているような、いないような。

 

「四季」を意識しているのでしょうか。

 

立原道造のことが脳裏にあったでしょうか。

 

 

途中ですが

今回はここまで。

 

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