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2017年2月15日 (水)

立原道造の詩を読む/第2詩集「暁と夕の詩」の成り立ち

 

 

「暁と夕の詩」に収録された詩は

 

「さすらひ」を除いて

 

すべてが雑誌や詩誌に発表されたものです。

 

 

 

それを見ておくと、

 

 

 

Ⅰ 或る風に寄せて 「四季」1935年(昭和10年)10月号

 

Ⅱ やがて秋……  「四季」1937年(昭和12年)10月号

 

Ⅲ 小譚詩      「四季」1936年(昭和11年)5月号

 

Ⅳ 眠りの誘ひ    「むらさき」1937年2月号

 

Ⅴ 真冬の夜の雨に 「未成年」1936年5月号

 

Ⅵ 失はれた夜に  「四季」1936年6月号

 

Ⅶ 溢れひたす闇に 「文芸」1937年7月号

 

Ⅷ 眠りのほとりに  「四季」1937年6月号

 

Ⅸ さまよひ 

 

Ⅹ 朝やけ      「四季」1936年春季号

 

 

 

――となります。

(以上、筑摩書房「立原道造全集」第1巻・解題より。)

 

 

 

 

 

 

このうち

 

「Ⅶ 失はれた夜に」は、

 

「四季」初出のときには

 

「ある不思議なよろこびに」のタイトルで

 

題詞(エピグラフ)に中原中也の詩「無題」の引用がありました。

 

 

 

「Ⅲ 小譚詩」が「四季」に発表されたときには

 

「暁と夕の詩・第3番」と題に付記されていました。

 

 

 

「Ⅴ 真冬の夜の雨に」は物語「ちいさき花の歌」に初出したとき

 

末尾に「結びのソネット」とあり

 

副題に「暁の夕の詩。第5番」(ママ)とありました。

 

(のちに「未成年」に発表され、「暁と夕の詩」に収録されました。)

 

 

 

「Ⅶ 溢れひたす闇に」は物語「鮎の歌」に初出したとき

 

「結びのソネット」として末尾にあり

 

副題に「暁と夕の詩・第7番」とありました。

 

 

 

 

 

 

全10作のうち

 

1936年5月号「四季」に発表した「小譚詩」に

 

「暁と夕の詩・第3番」と記されていることなどから

 

詩集「暁と夕の詩」はこの頃から構想され

 

編集がはじめられていたものと考えられています。

 

 

 

第1詩集「萱草に寄す」の刊行は

 

1937年7月ですから

 

それより以前にすでに第2詩集「暁と夕の詩」は

 

構想(編集)されていたということになります。

 

 

 

 

 

 

つづく。

 

 

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