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2018年3月 9日 (金)

中原中也・詩の宝島/「山羊の歌」/トラゴイディア(悲劇)と「羊」への愛着

 

 

ギリシア悲劇を意味する「トラゴーイディアー」(ギリシア語: τραγδία)は、

「山羊」(ディオニューソスの象徴の1つ)を意味する「トラゴス」(ギリシャ語: τραγος, tragos)と、

「歌」を意味する「オーイデー」(ギリシャ語: δή, oide)の合成語であり、

「山羊の歌」の意味。

英語のtragedy等も、この語に由来する。

 

――Wikipedia

「ギリシア悲劇」をこのように概括(がいかつ)しています。

 

中原中也が

第1詩集「山羊の歌」に

このような含意を込めたかどうか断言はできませんが

羊への愛着は否定しようにありません。

 

 

ここで「山羊の歌」のネーミングについて

幾つかのエピソードを見ておきましょう。

 

詩人は

「山羊の歌」の由来について

記述することはありませんでしたが

口頭の証言が伝わっています。

 

そのうちの一つ。

 

大岡昇平が

中也の晩年の友人であり詩人である高森文夫に取材した話を

紹介しています。

 

 

その内容をまとめてみると

 中原中也は、第1詩集のタイトルを、校正の段階になっても、「山羊の歌」か「修羅街輓歌」かと迷い、高森文夫に相談した。

 中原中也は未年(ひつじどし)の生まれだったために、自分をおとなしい人間だと思いたがった。山羊と羊の違いは、角の有無にあり、山羊にしたのは、攻撃されれば抵抗するぞという意気込みを示した。

 「自分は顎が細く、耳が立っているから山羊だ」と、高森文夫に語ったことがある。

 マラルメの肖像を見て、親近感を表明した、とも高森に語ったという。

――ということです。

(「新編中原中也全集」第1巻・詩Ⅰ「解題篇」より。)

 

 

テキスト(作品)の外部の言葉ですが

なかなか説得力あるエピソードですね。

 

 

今回はここまで。

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