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2018年8月17日 (金)

中原中也・詩の宝島/ベルレーヌの足跡(あしあと)/「Never More」

 

 

中原中也が訳したベルレーヌに関する散文は

生前発表されたものとして

「ポーヴル・レリアン」のほかに

「トリスタン・コルビエール」があり

この2作が「呪われた詩人たち」に収録されましたが

「アルテュル・ランボオ」は

未完成(生前未発表)になりました。

 

散文で生前発表された翻訳では

レッテの「ヴェルレーヌ訪問記」や

ランボーがベルレーヌに宛てた書簡2通があり

ベルレーヌを「外」から捉えたまなざしを

中原中也が研究した形跡があります。

 

ベルレーヌが書いた評論(コルビエール、ランボー、ベルレーヌ自身)

ベルレーヌへのインタビュー記事(レッテ)

ランボーがベルレーヌに宛てた手紙

――とを

中也は、読み翻訳して

ベルレーヌの輪郭を掴もうとした戦略が

よくわかるラインアップと言えるでしょう。

 

ベルレーヌという人物のアウトラインを掴んで

中也が同時的に目指したのは

ベルレーヌの詩作品でした。

 

中原中也が訳したベルレーヌの詩のその一つを

まず読みましょう。

 

 

Never More     ポール・ヴェルレーヌ

 

憶ひ出よ、憶ひ出よ、おまへ、どうしようといふのだ? 秋は

気拙い空に鶫を飛ばし、

して太陽は、ひといろの光を投げてゐた

黄色になりゆく森の上に――其処で北風の捲き起る。

 

私達だけだつた夢見心地で歩いていつた、

彼女と私と、髪の毛と思ひとを風に晒して。

ふと、私の方にその瞳は向けられて、

あなたのいとも良い日はどうしましたとその声が。

 

その声はやさしい朗らかな声で、祈りの鐘のやうに爽やかだつた。

つつましい微笑で私はそれに答へた、

それから私はその白い手に接唇けた、敬虔な心持で。

 

――ああ! その薫つてゐた初花!

そしてそれが響かしたかあいい

にこやかな脣から出た最初の“Oui”!

 

(「新編中原中也全集」第3巻「翻訳」より。)

 

 

シャルル・ボードレールが

エドガー・アラン・ポーの名作「大鴉」を

フランス語に翻訳・紹介したのは

1853年のことでした。

 

 

途中ですが

今回はここまで。

 

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