カテゴリー

2022年5月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31        
無料ブログはココログ

« 中原中也/秋の詩名作コレクション18/Qu’est-ce que c’est que moi? | トップページ | 中原中也/秋の詩名作コレクション20/(秋の夜に) »

2019年10月12日 (土)

中原中也/秋の詩名作コレクション19/さまざまな人

さまざまな人

抑制と、突発の間をいったりきたり、
彼は人にも自分にも甘えているのです。

彼の鼻は、どちらに向いているのか分らない、
真面目のようで、嘲(あざけ)ってるようで。

彼は幼時より変人とされました、
彼が馬鹿だと見られさえしたら天才でしたろうに。

打返した綿のようになごやかな男、
ミレーの絵をみて、涎(よだれ)を垂らしていました。

ソーダ硝子(ガラス)のような眼と唇とを持つ男、
彼が考える時、空をみました。
訪ねてゆくと、よくベンチに腰掛けていました。
落葉が来ると、
足を引込めました。
彼は発狂し、モットオを熱弁し、
死んでゆきました。

(「新編中原中也全集」第2巻・詩Ⅱより。新かなに変えてあります。)
  

« 中原中也/秋の詩名作コレクション18/Qu’est-ce que c’est que moi? | トップページ | 中原中也/秋の詩名作コレクション20/(秋の夜に) »

063中原中也の秋の詩/名作コレクション」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

« 中原中也/秋の詩名作コレクション18/Qu’est-ce que c’est que moi? | トップページ | 中原中也/秋の詩名作コレクション20/(秋の夜に) »