中原中也/秋の詩名作コレクション29/京浜街道にて
京浜街道にて
萎びたコスモスに、鹿革の手袋をはめ、それを、霊柩車(れいきゅうしゃ)に入れて、街道を往く。
風と陽は、まざらない……
霊柩車、落とす日蔭に、落ちる涙はこごめばな。
(一九三三・九・二二)
(「新編中原中也全集」第2巻・詩Ⅱより。新かなに変えてあります。)
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