カテゴリー

2022年5月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31        
無料ブログはココログ

« 中原中也/秋の詩名作コレクション47/ 老いたる者をして | トップページ | 中原中也/秋の詩名作コレクション49/秋日狂乱 »

2019年11月 4日 (月)

中原中也/秋の詩名作コレクション48/秋の消息

秋の消息

麻(あさ)は朝、人の肌(はだえ)に追い縋(すが)り
雀(すずめ)らの、声も硬(かと)うはなりました
煙突の、煙は風に乱れ散り

火山灰(かざんばい)掘れば氷のある如(ごと)く
けざやけき顥気(こうき)の底に青空は
冷たく沈み、しみじみと

教会堂の石段に
日向(ひなた)ぼっこをしてあれば
陽光(ひかり)に廻(めぐ)る花々や
物蔭(ものかげ)に、すずろすだける虫の音(ね)や

秋の日は、からだに暖(あたた)か
手や足に、ひえびえとして
此(こ)の日頃(ひごろ)、広告気球は新宿の
空に揚(あが)りて漂(ただよ)えり
 
(「新編中原中也全集」第1巻・詩Ⅰより。新かなに変えてあります。)

« 中原中也/秋の詩名作コレクション47/ 老いたる者をして | トップページ | 中原中也/秋の詩名作コレクション49/秋日狂乱 »

063中原中也の秋の詩/名作コレクション」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

« 中原中也/秋の詩名作コレクション47/ 老いたる者をして | トップページ | 中原中也/秋の詩名作コレクション49/秋日狂乱 »