カテゴリー

2022年5月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31        
無料ブログはココログ

« 中原中也・夕(ゆうべ)の詩コレクション49/(一本の藁は畦の枯草の間に挟って) | トップページ | 中原中也・夕(ゆうべ)の詩コレクション51/(秋が来た) »

2020年2月21日 (金)

中原中也・夕(ゆうべ)の詩コレクション50/初恋集 むつよ

初恋集 

 むつよ

 

あなたは僕より年が一つ上で

あなたは何かと姉さんぶるのでしたが

実は僕のほうがしっかりしてると

僕は思っていたのでした

 

ほんに、思えば幼い恋でした

僕が十三で、あなたが十四だった。

その後、あなたは、僕を去ったが

僕は何時まで、あなたを思っていた……

 

それから暫(しばら)くしてからのこと、

野原に僕の家(うち)の野羊(やぎ)が放してあったのを

あなたは、それが家(うち)のだとしらずに、

それと、暫く遊んでいました

 

僕は背戸(せど)から、見ていたのでした。

僕がどんなに泣き笑いしたか、

野原の若草に、夕陽が斜めにあたって

それはそれは涙のような、きれいな夕方でそれはあった。

 

                      (一九三五・一・一一)

 

 (「新編中原中也全集」第2巻・詩より。新かなに変えてあります。)

« 中原中也・夕(ゆうべ)の詩コレクション49/(一本の藁は畦の枯草の間に挟って) | トップページ | 中原中也・夕(ゆうべ)の詩コレクション51/(秋が来た) »

068中原中也・夕(ゆうべ)の詩コレクション」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

« 中原中也・夕(ゆうべ)の詩コレクション49/(一本の藁は畦の枯草の間に挟って) | トップページ | 中原中也・夕(ゆうべ)の詩コレクション51/(秋が来た) »