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2020年7月 2日 (木)

中原中也・夜の詩コレクション89/(蛙等が、どんなに鳴こうと)

(蛙等が、どんなに鳴こうと)

 

蛙等が、どんなに鳴こうと

月が、どんなに空の遊泳術に秀でていようと、

僕はそれらを忘れたいものと思っている

もっと営々と、営々といとなみたいいとなみが

もっとどこかにあるというような気がしている。

 

月が、どんなに空の遊泳術に秀でていようと、

蛙等がどんなに鳴こうと、

僕は営々と、もっと営々と働きたいと思っている。

それが何の仕事か、どうしてみつけたものか、

僕はいっこうに知らないでいる

 

僕は蛙を聴き

月を見、月の前を過ぎる雲を見て、

僕は立っている、何時(いつ)までも立っている。

そして自分にも、何時(いつ)かは仕事が、

甲斐のある仕事があるだろうというような気持がしている。

 

(「新編中原中也全集」第2巻・詩Ⅱより。新かなに変えてあります。)

 

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