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2020年7月14日 (火)

中原中也・夜の詩コレクション101/野卑時代

野卑時代

 

星は綺麗(きれい)と、誰でも云(い)うが、

それは大概、ウソでしょう

星を見る時、人はガッカリ

自分の卑少(ひしょう)を、思い出すのだ

 

星を見る時、愉快な人は

今時減多に、いるものでなく

星を見る時、愉快な人は

今時、孤独であるかもしれぬ

 

それよ、混迷、卑怯(ひきょう)に野卑(やひ)に

人々多忙のせいにてあれば

文明開化と人云うけれど

野蛮開発と僕は呼びます

 

勿論(もちろん)、これも一つの過程

何が出てくるかはしれないが

星を見る時、しかめつらして

僕も此の頃、生きてるのです

 

               (一九三四・一一・二九)

 

(「新編中原中也全集」第2巻・詩Ⅱより。新かなに変えてあります。)

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