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« 革命をアジテートし、自ら先頭に立つというこれほどにヴィヴィッドなイエス像は、60年代の革命的高揚に後押しされて創造された背景がありつつも、いまなお、これを超える革命者イエスはつくられていないようである。 | トップページ | 若者たちの列に取り囲まれながら、沸々(ふつふつ)と湧いてくる悦びに似た心の揺れを、しっかりと胸に抱きしめている。 »

2020年9月 8日 (火)

この作品に瞬間的に現われた笑いの要素は、チャップリンやジャック・タチを連想させるものがあった、と見るのはピント外れなのだろうか。

大きな鳥と小さな鳥
1965-66年
イタリア

製作: アルフレード・ビーニ
脚本・監督: ピエル・パオロ・パゾリーニ
撮影監督: トニーノ・デッリ・コッリ、マリオ・ベルナルド
美術: ルイジ・スカッチャノーチェ
音楽: エンニオ・モリコーネ
編集: ニーノ・バラッリ
出演: トト、ニネット・ダヴォリ、フェミ・ベヌッシ、ロッサナ・ディ・ロッコ

傑作をまた見てしまって、言葉を紡ぎ出せない状態だ。とりあえず、スタッフ&キャストをメモしておくが、ひとことだけ記しておこう。さまざまな見方ができ、さまざまに読めるという多義性を名作はもつものだが、そのひとつに過ぎないアングルである。

「大きな鳥小さな鳥」が、パゾリーニ映画のあるエポックを画した作品であることは間違いないことだろうけれど、この作品に瞬間的に現われた笑いの要素は、チャップリンやジャック・タチを連想させるものがあった、と見るのはピント外れなのだろうか。1度や2度は、この作品のある場面で笑いを爆発させてしまった観客は少なくあるまい。
(2002.4.29)

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